遠くの方から、鳥のさえずりが聞こえてくる。 「ん―…」 やばい。 今、何時だろう? …目覚まし鳴ったっけ? そこまで考えて、一度思考をストップさせる。 「………あれ?」 パチリと目を開けると、視界に飛び込んできたのは青々と茂る緑。 「……え?」 いつも見るはずの天井は、瞬きをしても見えてこなかった。