私はこの町の公民館やスーパーを通り過ぎて、これぞ田舎道だ!と思わんばかりの水田を眺めながら歩いて、歩いて。 ……飽きた。 「もう疲れたよぉ~」 今荷物を降ろしてしまうと次に担ぐ時に更に重く感じてしまう気がして、私は足を止めたい気持ちをグッと我慢して実家を目指した。 もしかしたらお母さん、仕事が忙しいのかもしれないしね。 日が傾きかけた空を眺めながら暫く歩いていくと、この町の小さな神社が見えてきた。 ああ、やっとあと少しで家だと思って更に歩いたとき。 ゾワッと、寒気がしたんだ。