つっかけを履いて歩くと

サクサクとした雪の感触がして

楽しさに胸が高鳴る。



雪に足跡を残しながら

一人で子供のようにはしゃいでいたら

誰かに声をかけられた。





「桜?何やってんだよ?」

「あ、良助くん!」





振り向くと不思議そうな

顔をしている良助くんがいた。



良助くんは、あたしが

雪で遊んでいる最中だと気付くと、

目をキラッと輝かせた。




「良助くんもおいでよ!」

「おう!」




そう呼ぶと、走って

こちらに来る良助くん。




「うわー!結構、積もってる!」

「だよねっ!サクサク」




きゃっきゃと

朝から二人ではしゃぐ。


途中、洗濯物を持って

通りかかった女性ににこりと微笑まれた。