鬼の花嫁 ‐巡る季節‐






美味しい団子を食べながら、

他愛ない雑談を繰り広げていると




「ん?桜と刹那か」




後ろから声をかけられ、

振りかえるとそこに立っていたのは

風神さんだった。




「あ、風神さん。
 お仕事は終わりですか?」

「いや…部屋にこもっていては
 息が詰まるからな…
 少し外の空気を吸おうと出てきたところだ」




あたしの問いかけに答え、


ふと風神さんは桜を見上げ

小さくに吐息を吐いた。


その姿さえ凛としていてかっこいい。