最悪・・・。


"あいつ"
とはもちろん、恭弥だ。







結局
帰るのをやめたのか、家に上がっても尚
俺と和音を交互に見比べている。



はぁ・・・


「ねぇ、先風呂入ってきな。」


「えっ・・・はい。」

多少イライラを含んだ口調でそう促すと、和音は戸惑い気味に浴室へと向かった。


————ぜってーこいつと会話させるか!
いつ襲われるか分かったもんじゃない。

「へぇっ!?お風呂だってぇ・・・?ぐえふっ!」


変態妄想一色なご様子の恭弥の腹に思いっきり蹴りを入れる。



「頼むから、帰って。明日学校で説明してやるから・・・」


「———そうかよ。・・・分かった。」




納得・・・出来ないだろうな。
俺の行動、意味わかんねーし。


心配なんかしなくてもいい。


大丈夫、
ただの———高校生だ。