君一色






「…………ごちそうさま―――……でした。」

「はい。」


聞きたいことがたくさんあったのに、つい久しぶりの手料理の誘惑に負けてしまい………先に食べてしまった。

美味しそうに食べる私に満足した様子の彼は
少し嬉しそうにこちらを見ている。


「…………」

「…………」

お互い無言………。
いや、どうしようか……これはもう、一緒に住んでる事になってるのか………???


聞きたいのに聞き出せない。



「じゃあ俺、皿洗って来るからちょっとくつろいでてね。」

そう言って立ち上がろうとする彼。