後に続いて外に出ると………

―――何故か店の前にニコニコしながら立っている恭弥がいた。


「お疲れ様、あ・な・た」

「…………何でいる?」

冷めた目で見つめると、くねくねとした動きを止め
得意そうな顔で

「雨降ってきたから迎えに来てやったんだよ。………って、えっ!?なんだよ、持ってんじゃねーか!」

「…………」

珍しく気が利く恭弥の行動だったが
その傘がピンク色だったことに、なんとなく察しがついた。