誰かが手伝ってくれる訳でもなく
一つ、また一つと崩れたタワーを修復していく。


あーもうっ!
どんだけ沢山あるの!?


なかなか終わらないその作業にイライラし始めていると、
視界に誰かの靴が入った。


―――かっこいいスニーカー……
あ、もしかして手伝ってくれるのかな?


そう思っていると、今度は頭上から声が掛かる。

「またお菓子――?」

「――?」

なんとなく聞き覚えのある綺麗な低音ボイス―――


反射的に顔を上げると、
そこには私が探していた店員さんの顔があった。