「大きい家ばっかだねー―――――あ、あんなところにスーパー。」 鼓乃実の指差す方向を見てみると、大きな家ばかりのこの風景に似合わない、小さなスーパーがあった。 「あはは、なんか似合わないね!」 そう口に出すと 一瞬、心臓の拍動が早くなった気がした。 ――――あれ……何か、来たことあるような気がする。――? 殆ど知らない土地のはずなのに、妙にそんな気がした。 いつだっけ………?