「ーーーうん。やっぱ渡すのやめようかと思ってたけど・・・クリスマスだしね」
「？」
静かにそう言うと
高瀬さんはコートのポケットに手を入れる。
そして、目の前に差し出されたのは
淡いピンク色にリボンのかかった小さな箱だった。
「俺は和音の彼氏でもないし、和音にとって大きい存在なんかじゃないと思うけどさ」
何も言えないでいる私の手の中に、高瀬さんは優しくその箱を握らせる。
「開けて？俺からのクリスマスプレゼント」
クリスマス・・・プレゼント？
私は言われたとおり指を動かし、可愛らしく結ばれたリボンを少しずつほどいていった。
中から出てきたのは
