君一色






ど・・・どうしよう


そうなんだと意識すると、高瀬さんの顔が見れない。


会話も上手くできなくて
気づいたら既に車の中だった。


「和音、具合悪い?」

「ーーーえっ!?いやいや全然!!」



・・・やっぱ変に思われてるよね


あーもう!何で私って意識しちゃうとこんなにダメなんだろう。



私が口を閉ざすと、車内は静まり返る。
気まずさがエンジンの音があれば掻き消されると思ってたのに
しばらく経ってもエンジンはかからない。




「ーーー高瀬さん?」


名前を呼ぶと、高瀬さんは何故か私の顔を見て苦笑する。