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早く逃げ出したかった。
この場から
和音の前から
ーーー自分から。
なのに・・・
「・・・離してよ」
「嫌ですっ」
ベットから降りようとする自分の腕を、和音は強く掴んで離さない。
「なんで・・・」
「まだ出て行きませんっ!」
「・・・」
言葉を失った。
さっきまで、息苦しそうに泣いてたくせして。
俺が帰ってくるまで独りで泣いてたくせして。
今ぐらい
いつもみたいに言う事聞いてくれたらいいのに。
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