君一色







それからも
先生が話しかけてくれるのは変わらず、
俺は失恋したにも関わらず
先生の事がどんどん好きになっていった。


もっと笑って欲しい。
俺の話で、俺を見て。

初めてだよ、こんなに誰かを好きになることなんて。



どんなに好きになったって、決して口に出してはいけない。


そう思ってたのに・・・




暗くなって
誰もいなくなった校舎の中を一人で歩いていると、
教務室の前で先生に遭遇した。

「あれ、高瀬くん?どーしたのこんな遅くまで」


「屋上で寝て起きたらこんな時間になってた。先生こそ」


「私は仕事ですー」