「親戚の・・・お兄さん・・かな?」 「そーなんだ!お兄さんかー」 下手な嘘にも疑わず納得してくれる鼓乃実に、ますます申し訳なさが募る。 ———絶対言おう。 もっとしっかり今の状況を自分で飲み込んだら・・・絶対。 「ちょっと遠かったからよく分からなかったんだけどね。最初西野かと思ったんだ。———ほら・・・西野、夏祭り前に別れてるから。」 「・・・え?」 別れてる?? そんな事全然知らなかった。