「・・・ごめんなさい。」


高瀬さんは優しい。
優しいから、無理をし過ぎてしまうんだ。


自意識過剰だとは思うけど、
涙が出そうになった。

下を向いていると、ふわっと
自分の頭に高瀬さんの手が乗っかった。


「———和音・・・？」

「・・・っ！？」


今起きたのだろうか？
思わず顔を上げると、まだ虚ろげな目をした高瀬さん。

「何泣いてんの？」

そう聞かれた途端
私の目からは涙が溢れ出す。


「ごめんなさいっ！ごめんなさっ・・・」

「はぁ？」

いきなり泣き出す私に、高瀬さんは困ったように目を向ける。