君一色


すると、和音は心配そうに俺の顔を覗き込んだ。


「最近、体調悪そうだし。無理しないで下さい。・・・・すみません、私のせいで・・・。」


「・・・」



また、謝った。

実際
バイトを増やしたのは生活費が苦しくなったからってわけじゃない。

ただ将来のためってだけで、和音が原因なんじゃない。


———どれだけ責任感じたら気が済むんだこの子は・・・




俺は軽くため息を吐いた。


「なんで?あんた全然食べないし、別に生活費に何の支障もないよ。」


「・・・っ!?」

多少驚いた様子の彼女を見て、更に続ける。


「それよりも、家の事やってくれるメイドさんがいて大助かり。」



「えぇえっ!!?///」


「ご馳走様。・・・じゃ、行って来ます。」