「凄いっ・・・綺麗!」

「来てよかった?」

「はいっ!!」



誰かと一緒に過ごす花火の日。
手を繋いで歩く縁日。

私にはどれも初めてで、新鮮だった。





空を見上げる高瀬さんの顔を、
斜め下からこっそりと見つめると

さっきの悲しそうな顔とは違い
いつものクールな表情だったけど・・・




もしかしたら
高瀬さんにも笑わない理由があるのかもしれないと


・・・密かに思った。