授業の終わりを告げるチャイムと共に目が覚める
あくびをしながら、体を起こし背伸びをする
そう、背伸び。
〈ガッ!
…?
手が何かに当たったか?
ゆっくりと目を開けて当たった方を見る。
見なきゃ良かった…なんて…。
起きなきゃ良かった…なんて。
「ちょっと…山吹さーん。
俺の顔を殴るとはいい度胸してんじゃねーか」
まさかだ。
まさか、嵯峨山の顔面に手が当たってしまったなんて…
つか、殴ってねえし。
「…ごめんなさい。」
大きくしたくねぇから、取り敢えず謝った…それなのに
「山吹ー。今日さー放課後暇だよなー?」
私の手が当たった頬をスリスリとさすりながら言う
「いや、ですから、さっき言った「いってぇなー…あー痛いわまじで」
うっわ…こいつ、まじえげつい
「暇だよな?あ、か、ね、ちゃん!」
「そーですね」
こいつ…まじでうざいな。
「じゃあ、俺らの外の溜まり場連れてくっからなー」
溜まり場?いや、それはまずいだろ。
私…桜龍だぞ…。
「やっぱ」
そう言いかけた時、また、授業の始まりの鐘がなる。
あー…タイミングだろ、おい。
