広い 広い 見渡す限りの海原に いるかが1頭、顔を出しました。 するとそこへ パタリ、パタリ、と友達のカモメがやって来て、いるかの頭に止まりました。 カモメは困った様子でいるかに話かけます。 「いるかさんっボク宝物の貝殻を海の中に落としちゃったんだ…」 「海の中に?」 「そうなんだ…だから、取って来てくれないかな?」 泣きそうなカモメのお願いに、いるかはニッコリ笑ってうなずきました。