「早く部活行きたいな♪」

鼻唄を歌っていた乃愛が
そんなことを言う。

『奎太ってやつに会いたいから?』

こんなこと言いたいわけじゃないのに
嫉妬心でこんなこと言ってしまう。

「違うしー。テニスやりたいだけだし!」

『俺も部活行きてー。早く終わらせるぞ!』

「うんッ!」

ほんとはずっと乃愛といたい。
だけどそんなわけにはいかない。

付き合ってるわけでもないし。


『「終わった~!」』

乃愛と伸びをする。

『俺先生のとこ置いてくるわ。乃愛、部活行ってこい。』

「ありがと。」

照れ臭そうに礼を言う。