「なぁ。」 突然声をあげた赤髪。 間違いなく、俺に向けてだ。 「な、なんだよ。」 今日は、ぶつかってないのに。 なんか悪いことしたっけ? 不良に話しかけられると どうしても悪く考えてしまう。 「名前、何て言うんだ?」 「へ?」 「だから、名前だよ!」 あ、なるほど。 この不良赤髪は俺の名前を聞いてるのか。 「勅使河原 春斗。」 これは、偽名だ。