「あ、もうこんな時間!伊織も急がないと遅刻なんじゃないの?」


時計を見ると、8時10分と示している。


「ち、遅刻!」


かばんを持ち、急いで家を出た。


私が通う高校は家から30分かかる。


確実に遅刻。



自転車を必死に漕ぐ。



そんな時でも、あの人のことが頭から離れなかった…。