「とにかく、放して下さい!!」
「じゃあオレのこと好きって言って?」
「は?!」
いつの間にか涙はとまっていた。
「言ったら放してあげるよ。」
「意味わかんない!!放し…ぅわっ!!」
グリンと体を回され、向き合う状態になってしまった。
思った通り爽やかな笑顔を浮かべてるけどどうも胡散臭い。
「さぁて、どうしてほしい?」
「え?」
「言わないとチューしちゃおっかなー」
なにいってるんだこの人!!
そしてこの展開前にもあったような気がする!!
「いい加減にし…」
「ね、侑紀。」
「え。」
あれ、呼び捨て?
いやいやそーじゃなくて…
「オレは侑紀のこと好きだよ。だから好きって言え。」
文脈おかしくね?
なぜに最後命令系なんですか。
私のこと好きって…うそでしょ?
「もう待てないんだけど…あ、もしかしてキスしてほしいんだ?」
「断じて違いますっ!!好きだから放して下さい!」
危険を感じて意外にもあっさりとこぼれてしまった言葉。
「あは、認めたね?」
「ええ好きですよ!!なにか文句でも?!」
「意義なし。じゃあオレ達今から恋人同士だ。よかったねリア充の夢が叶って。」
嫌味に聞こえるんだけど。最後。
こうして私たちは変な感じで付き合いをおっ始めることになったのでした。