みんなが帰ったあとの教室には、
掃除当番だけが残る。



はずだけど、
残っているのは私と奏だけ…?


富海奏(トノミカナデ)
明るくて陽気な男の子。
父親同士が高校の同級生で、
仲良しだったため、
物心つく前からずっと一緒。
たった1人の幼なじみ。




「なんだよー。
みんな帰っちまったのか。
俺たちだけ?!」

「そうみたい…」

「まあ、やるかっ」

「うん!」



せっせと掃除をはじめた。


「ゴミ、めっちゃたまってるな。
俺、捨てに行ってくるよ。」

「ありがとう。」



奏だゴミ捨てに行ったあと、
1人で掃除を続けていたら


誰かが教室に入ってきた―。