「あ、待って!」

最低なそっくりさんに手を引かれる。

「なにかようですかー?」

私は抵抗80%で言った。

「んー、なんもない(笑)」

笑いながら言われてもなー…

「なんもないって…、じゃ、いくねー‼︎」

さー、早く帰って奏の新曲のダンス覚えなきゃ♪

私は、瑠夏においつこうと小走りになる。

「んー…あ!」

奏が、何かを思いついたように叫ぶ。

「へ?なにー?」

奏の方を振り向く。

「また会ったらどっかいこーぜ‼︎」
「えー、やだ‼︎」

べーッと奏に向けてやって、再び璃夏の方へいく

「別にいいじゃん。そっくりさんだし、」
「んー…」

行きたいけど…
私、あんま、男子と出掛けないし…

と、思ってると瑠夏が止まる。

「ねぇ、君‼︎」
「ん?」

固まってた奏がキョトンとする。

「菜桜基本、暇人だからねー‼︎(笑)」

え、ちょ、瑠夏⁉︎

「りょーかい‼︎」
「いや、いや‼︎暇じゃない‼︎」

内輪作りとか雑誌読むのとか…
いろいろ忙しいんだから‼︎

必死に否定していると瑠夏と奏が爆笑していた。

「え、ほんとに忙しいんだから…」
「まっ、メールするわ」

奏は再び帽子を深く被る。

「なんで、そんな深く帽子被るの?」
「んー、まぁ、色々あるのー」

曖昧な顔をして奏が言う。

「ふーん。あっ、瑠夏まってー」

瑠夏は出口勝手に向かい出していた。

「奏じゃあねー」
「じゃ、またな‼︎」

奏も反対側の出口に向かう。

「ちょ。瑠夏!?」

スタスタと先を歩く瑠夏にきく。

「面白いしいいやん♪」

瑠夏は、悪巧みをした笑顔でピースをした。

「ひどー…」

うちには奏がいるのに…。

「まぁまぁ。そんなに悪い人じゃなそうだったよ?」
「そうかなぁ?THE最低ーって感じだったけど」

なんかもー涙出てきたし。

「うん。普通、もたれ掛かられたら怒るのに全然気にしてなかったみたいだし。菜桜、寝言いってたのに…」

イイヒトだよーといって瑠夏が笑う。

うん。イイヒトかもね…。

「って、寝言!?」
「うん。なんか、食べ物ばっかいってた」

瑠夏が思いだしたのか、爆笑しだした。

「ちょ、最悪ー…」

奏じゃなくてよかったー←失礼
奏だったら私死んでる(笑)

「じゃあ、また明日!なんか進展あったら教えてねー♪」

瑠夏がニヤニヤしながら別れ道を歩いていった。


なんかもー
今日は本当色々あったなー…

てか、奏かっこよかったなぁ♪
また、会いたいな