「………出て来い」 『うわぁっ!?』 雷河の長い腕に捕らえられ、私は呆気なく大輔の陰から引きずり出された。 (うわぁ…恥ずかしい……っ) 着慣れない水着姿をジッと見つめられ、恥ずかしさで頬が熱くなるのを感じる。 しかし、数秒後―― 「………ひ、貧相」 やけに顔を赤くした雷河が漏らした一言に、堪忍袋の緒が切れる音を聞いた気がした。