総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜





「だってそうだろ?お前、相手が【悪鬼】だって話して以来、全然元気ねぇじゃん。

なのに、いつも通りを装いやがって…」



『それは……っ』



……確かに、そうかもしれない。


2週間前に大輔が私に言った言葉の意味が分からなくて、ずっと考えていたから。


けど、別に信用してないって訳じゃあ……



「友達に相談すらしてもらえない悔しさが分かるか!?

『そこまで信頼していない』と態度で示された悲しさが分かるか!?」


『ッ!』



その言葉を聞いた瞬間、私はビクリと身体を跳ねさせた。


……確かに、私は最近とても困っていた。


けど、リョウを含め皆に相談しようとは一度も考えなかった。



(……私、心のどこかで、こいつらを信じていなかったの…?)



半信半疑で自問したその時、恍太がリョウの背後に回り込んだ。



「お、オイ、落ち着けよ……!」



リョウを押さえ込んでいるものの…その瞳を見れば、恍太もリョウと同じ考えだと分かる。


でも。



『わ、私は…そんな……』



そんなつもり、無かったのに。


ただ、自分の問題だから、自分で抱えようとしてただけなのに……と思った瞬間。



「……あーもー、ゴチャゴチャうるせぇ!要するに、俺らは飛鳥に『一人で抱え込むな』って言いてぇんだよ!」


『睦月……?』



状況を静かに見守っていた睦月が、突然大きな声で怒鳴った。