総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜





吊り上がった眉。


眉間に寄せられたシワ。


――…元々『顔面凶器』と呼ばれる顔がさらに歪めば、それはもう凄い迫力な訳で。



(こ…怖ッ!)



私は、自分の頬がひくっ…と引き攣るのを感じた。


その瞬間



「飛鳥…お前、さっきから俺の攻撃を避けてばっかじゃねぇか!!どういう事だ!」



東から、本気の怒気と共に鋭い蹴りが飛んできた。


私は、それをしゃがんでかわしながら



『……って言われてもなぁ』



そう言って、頬を掻く。