――予想外の動きをする事で相手の視界から外れ、一時的に姿を消す。 言葉にすればそれだけだ。 けれど、 『これ、結構色んな人が引っかかるんだよなぁ』 ぼやきながら空中で一回転して、恍太の背後に着地。 そして、驚いている恍太の首筋に――… 『殴り合いとか、地面で戦う事を意識するあまり…空中に動いた俺の動きに虚を突かれた。それが今回の敗因だよ』 …――静かに、手刀を振り下ろした。