総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜





視線の先、胸の前でクロスした両手を使って私の拳が止められる。


パンチの勢いで吹っ飛ばされながらも、気丈にこちらを睨み付けるその瞳は――澄んだ青。



『……次は恍太かよ』



サラサラした金の髪を振り乱し、再びこちらへ駆け出したのは…もう一人の友達だった。



(…なんで私、連続でクラスメイトを倒さなきゃならんのだ)



ぼやきながら、繰り出された右フックを左手でガード。


それと同時に、下から突き上げてきた恍太の膝の上に手を置くと



『ほいほい、っとー』


「っ!?」



その勢いを利用して、私は上空へ飛び上がった。