『え、なんで!?なんで俺の隣なんかを狙うんだ!?』



訳がわからずそう聞くと、リョウがゆっくりと口を開いた。



「…飛鳥は1年だけど、総長になるくらい強いだろ?

だから、飛鳥の近くにいて、飛鳥を見習えば、俺も強くなるキッカケが見つかるかも…ってな」


『あー…なるほど……』



確かに私は皆より強いし、強い人を見習いたい…って気持ちもよく分かる。


けど、私が強いのは単純なる【暴力】の力。


少年マンガの如く【信念】やら【約束】やらで強くなってる訳じゃないから見習う点なんて存在しないと思うし。


それになにより、


           タイマン
『それだったら、俺と1VS1張って戦った方が強くなれるんじゃないのか?』



思った事をポロリと口に出したその瞬間――…突如、教室の至る所から殺気が噴き出した。