理系彼氏!

「じゃあ、達也くんは何をしてるんですか?部長さん・・?」
「あははっ!冗談きついなぁ、そんなわけないだろー!」

あはは、と笑い飛ばすみづきの彼氏は達也くんとは同期らしい。
達也くんを朝川先輩って呼ばないから。

「こいつは、俺らの仕事には絶対いてくれなきゃ困る仕事だよ。」
「んー・・・創立者?」
「部長じゃないのに社長だなんて、アリエンティーだろ。」
「じゃあ、何?」

その時だった。
達也くんが自ら教えてくれたのだ。

「SE」
「はい?なにそれ・・?」
「音源のこと?効果音とか・・?」
「わかんないなら、検索でもかけて調べてよ」

トゲのある言い方。
まぁ、彼なりの優しさなのかな・・?

「ああ、ごめんね。こいつに悪気はないんだ・・」
「大丈夫です、私たちが知らないのがいけないんで・・。」
「SEっていうのは、システムエンジニアのことっすよ」
「しすてむえんじにあ?」

システムエンジニアって確かエリートばっかだったような気がする。

「業務内容的には・・そうだね、簡単に言えば俺らプログラマーを束ねてソフトの開発を指揮したり・・まぁ、設計者さんかな。家建てるときに設計図かいたりするでしょ?そういうお仕事に似てるかも。」
「似てねーよ。」

・・似てないんだ・・
っていうか達也くん、怒ってる?
機嫌が悪いのかな・・。