遠くで達也くんが私の名前を呼んでる気がした。
でも、もう動きたくないな・・。

再び目を開けた時には朝だった。
この時の私の目に映った一番最初のものは、高い天井。
しかも、白い天井で、周りには白いカーテン。

・・天蓋ベッドみたいだな・・。
でも、ちょっと違うな・・この寝心地の悪さを私はよく知ってる・・ような・・。
そこでしっかり目が覚めた。

「もしかしてここって・・!」

そう、もしかしなくてもここは病院。
つまり、私は運ばれてきたわけで・・。

「明日香!!」
「・・ええっと・・?」

あれ?でも、この人知らない。
誰だろう・・?

「・・大丈夫か?」

・・お兄ちゃん・・?
お兄ちゃん、生きてたんだね。
よかったぁ、心配したんだよ・・?

「お兄ちゃん!」
「明日香・・違う、俺は・・」

お兄ちゃん、今までごめんね。
お勉強しっかりやるよ。
だから、私を見捨てないで。

「お兄ちゃん・・?」
「明日香、よく聞いて。俺は明日香の彼氏の・・」

・・カレシ?
私、まだ・・

「おお、気がつきましたか。良かったですね」
「先生、明日香がおかしいんです。俺をみてお兄ちゃんって・・」
「・・・ちょっといいかな。」

その白い白衣の人は私に声をかけてきた。

「君、お名前は?」
「ふじたに・・あすか。」
「年齢はいくつかな?」
「・・わかんない。」

私っていくつだったっけ?
私・・どうしてこのベッドの感触をしってるんだろう?
私って・・誰なんだろう?