「ねぇ、明日香。」
「なぁに?達也くん」
「俺ね、明日香が最近痩せて・・っていうかやつれてるように見えるんだけど」

うっ・・・。
図星・・。

「そ・・そんなわけぇ・・」
「なんで隠すの?」
「・・ふぇぇ??」
「とにかく、体調が戻るまで俺ここで夕飯食べてくから。だからちゃんと食べるんだよ」
「・・わかったぁ・・」

達也くんの料理も食べることが可能ってことですかああああ!?
やったあああああああああ!

・・すいません、はしゃぎすぎました。
カレーと肉じゃがが出来上がり、テーブルに並べていく。

「うまそーだなぁ。」
「当たり前っ♪」

椅子に座っていただきますをした達也くんは、私の目の前で顔を輝かせた。
・・いや、輝いてないけど。
表現的に・・いいのが見つからなくて・・。

「どぉ?」
「うまいよ!!すげぇな!!明日香も食えよ!」

はいはい、と言いながら食べるけどやっぱり喉を通らない。
しまいには涙をこぼしながら口に押し込む始末。

「・・明日香、辛いなら今日はやめとけ。」
「ふぇもぉ・・」
「いつもより多く食べれたんだろ?」

首を横に振りながら泣き続ける私。
幸せすぎてこうなったの?
なんか違うよ・・なんか違う。
こんなこと、幸せすぎたせいで食べれなくて終いには泣き出すってありえないでしょ・・。

「もういいよ、無理しなくていいよ。毎日少しずつな」

こくん、と頷くと私はお皿を片付けるために立ち上がった。
でも・・私が立ち上がったときに私が見たのはお皿じゃなかった。
高い高い、うちの天井。

倒れていく私はひどい頭痛を覚えた。
こんなのあったっけ・・?
幸せすぎると頭痛もあるんだっけ・・?
まぁいいや、なるようにしかならないし・・。

私は目を閉じた。