「ねぇ、明日香ちゃん。あなた、最近何かあったの？」

パスタを食べながら梓乃先生は私にそんなことを口にした。

「いえ。特に悪いことはないですよ」
「じゃあ、誰かを好きになったりとかは？」
「彼氏がいますので・・」
「じゃ、その人のこと好き？」
「もちろんです！」
「きっとそれが原因ね・・。あなた、最近食べてる？」
「いつもどおりですよ？」
「昨日の朝は何を食べた？」

あれ・・？覚えてないな・・。

「覚えてないです」
「じゃ、昨日のお昼。」
「・・・覚えてないです。」
「夜は？」
「サラダを少しと、おかゆを食べましたよ」
「今日の朝」
「トースト半分です」

そこで、梓乃先生はため息をついた。
しっかり食べなさい、と言って私を心配してくれた。

「いい？食生活を崩すと体も崩れていくのよ」
「わかってます・・」
「だったらちゃんと食べること。いいわね？」
「はぁい・・。」

好きすぎて、私は自分の食事をまともにとることを怠っていたようで・・。
どうりで痩せてきたはずだわ・・。

今日は・・達也くんに何食べたいか聞こうかな・・。
一緒に食べれば食も進むかも。