次の日の朝。


「…」


私は昨日の愛のこもった言葉のやり取りを思い出して体をほてらせていた。


あんなに誰かから愛されることが、これほどまでに心が満たされるなんて、この時代に来るまで知らなかった。


横にはすやすやと眠る左近様。


隣室からは法春さんと小助くんの読経の声がする。


そっと布団を抜け出し、外に出てみる。


昨日、私達がめちゃくちゃにつけた足跡達はまだ変わらずそこにあった。


私はさらに地面に広がる真っ白なキャンバスに足跡を付けてみる。


この先ももっともっと色々な思い出を紡いでいきたい。


夢の中にいるんじゃないかと思うくらい気持ちは舞い上がっていた。