その後、私達はやはりお寺で法春さん達と暮らした。


「友衣殿。小助と廊下の掃除をして下さらぬか」


「はい、わかりました」


なるべく明るく笑顔で振る舞っているけれど、心の中ではやっぱり三成様の死のショックが尾を引いている。


口は悪かったけど、私を最期まで守ってくれた三成様。


「友衣」


私を呼ぶ落ち着きのある声。


「三成様…」


あなたを助けたかったのに。


悲しい気持ちになっていると、玄関から法春さんの声が聞こえて来る。


「あなた、何者です?」


「?!」


そのただならぬ台詞に、私は思わず玄関に向かう。


そして思わず来客の名前を呼んだ。


「華さん…!」