結果発表も終わり
現地解散となった。
雛菊が来る。
「今度こそいい?」
『おぅ。』
俺達はまた中庭に来た。
わざととかじゃなく、何となく。
「今日、花音が海斗くんに告白したの。」
『え!マジ!?』
何でこの状況でそんなこと言うのかわからなかったけど
さすがに驚く。
「結果はまだ聞いてないらしいんだけど何だか勇気出たんだ、アタシ。」
『雛菊も好きな人いんの?』
「いるよ。だから、アタシも今日告白してみようと思うの。
それに変なジンクスがあってね、体育祭に告白したら絶対別れなく、OKされるんだって。」
ジンクスよりも雛菊に好きな人がいることに衝撃をうける。
目の前がぐらつく。
俺の恋は叶わないんだな、
そう思った。
「翔也くん!」
『なに?』
まだ雛菊の言葉を引きずる俺。
「好き!」
『…はい?』
「体育館の外で逢った時から一目惚れだった。
翔也くんみたいな真っ直ぐな目を見たのは初めてだったんだ。」
一目惚れ…?
その言葉を聞いて俺は気付いた。
俺も体育館の外で逢った時から
男が言うのも何だけど
運命だと思ってた。
そう、俺も一目惚れだったよ。

