あのことからかなり時間は経ち、
船木先輩と東先輩は忘れろと言った。
だから俺は従う。
忘れなきゃいけないのなら、
俺は脳から消去する。
そして日に日に体育祭が近付き、ついに体育祭当日になった。
ピストルの音がうるさい。
全校生徒のガヤガヤとした声が耳につんざく。
海「次リレーだよな!翔也頑張れよ!」
『おぅ!サンキュ。』
実はリレーどころじゃないんだけどな。
いつもと髪型が違う雛菊にドキドキしてしまう。
こんなに顔が紅くなるのは初めてだ。
「翔也くん!行こう!」
『おぅ!』
名前を呼ばれる度笑顔になる俺は単純で
だけど雛菊は友達としか思ってないのにがっかりして
もう気持ちがおかしくなりそうなんだ。

