暫く四人で話していると担任らしき人がドアを豪快に開け入ってきた。
「はーい、新一年席につけ。」
40代くらいのいかついオッサンが言う。
「えー、今日から一年一組の担任になりました。
木内順司(キウチジュンジ)だ、よろしく。あ、因みに野球部顧問だ」
こんないかにも怖そうな人が監督…
「あんな怖そうな人が野球部顧問だってよ。」
海斗が椅子を傾け小声で言う。
海斗と思ってる事は一緒だった。
「見た感じこのクラスは坊主が沢山いるなー。まぁ野球部に入るならあまりナメない方がいいぞ、
なーんてな!」
今まで眉間にしわを寄せていた顔が一気に笑顔に変わる。
ただ、冗談っぽく言っていたけど
きっと冗談じゃないなと、カンで感じた。
「まぁ、これから一年間お前らを見守る人だと思え。以上。」
そう先生は話しを止め、プリントを配る。
「各自それを読んだらもう帰っていいぞー。
ダラダラやってもつまらんだろ?」
先生は俺達の顔を見てニカッと笑った。
外見は怖いけど性格は良さそうだ。
俺は少し心が軽くなった。

