仕事帰り

　「はーーー、今日も疲れた～」

だただいまの時刻・・・午前0時30分をまわったところ。

眠い目をこすりながらなんとか家までの道を歩く。

（おい、見てみろ。あそこにちょ～可愛い子いるぞ！）

（楓～声かけてみろよ～）

あ～またナンパか～このへん、ホストクラブあるしな～　んっ？楓？どっかできたことあるな～？でも、知り合いに　楓　なんていないしな～。

「ね～ね～オネエサン、可愛いね！名前もしくは・・・メアドとか教えてくれない？」

「・・・・・・・・」

あ～かわいそーに完全無視だよ・・・

「ね～きいてる？」

「・・・・」

も～あきた。早く帰って寝よ！

「えっ！ちょっ無視？」

「・・・・」

「ね～俺が話しかけてるのそこの　黒のロング　に　黒のスーツの子だよ？」

へ～黒のロングに黒の・・・って私とまったく一緒だ～！えっ？でもこのへんにはスーツを着た人なんて1人もいない・・・もしかして・・・

「私！？」

「そーだよ？正解って愛羅ちゃん！？」

はー？なぜ？私の名前を？・・・

「ね～覚えてないの～？」

「なっなにを！」

「マジかーだ・か・ら俺だよ！あの時ナンパした・・・」

ん～～～～～～～？誰だ？

・・・・・・・・・・・・・・・・あ～～～～～！

「あの時の人ね～」

「じゃあさー俺の名前覚えてる？」

「うん！」

「要でしょ～～～！」

人の名前覚えるの得意だもん！覚えてるに決まってるよ～！

「えっ！もう一回言って！」

「だ～か～ら～要！」

「はーーーーマジで言ってる？」

「えっ？うん・・・」

「ごめん！」

はい？何が？？？？

「ちゃんと自己紹介するね」

・・・？