くそ、くそ。



俺は自分に腹を立てた。



木葉ちゃんを助けられなかった。



俺ってだめな人間だな。


俺はとりあえず自分のクラスの教室に入った。



クラスには案の定誰もいなかった。




「大丈夫?」



俺は木葉ちゃんに話しかけた。



「先輩、怖かった…」


これは木葉ちゃんの本音だろう。


木葉ちゃんは俺の腕を離そうとしなかった。



ドキっ…



俺は木葉ちゃんを抱き締めた。



こんな時にこんな事をするのは間違ってるかもしれない。



けど、



「木葉ちゃん、好き」



もう押さえられない。