「な、なんで?」



「あたし、先輩が好きです」



「だったら…」



「でも、それだけじゃ、だめなんです。今のあたしじゃ、先輩を苦しめるだけなんです」



あたしは先輩の言葉を遮って言った。



「その決心は揺がないの?」



「はい」


あたしは力強く言った。



「…わかった。最後に一言言っていい?」



「はい」


先輩は笑顔になり



「木葉ちゃん、大好きだった」


そう言って教室から出て行った。