三田村君はあたしの方に向かって手招きをしている。



あたしは周りをみた。



そして三田村君を見たら



口パクで木葉先輩ですよ。



って言ってるように聞こえる。



あたしは三田村くんの方に言った。




「どうしたの?」



あたしは三田村君に言った。



「いや、大したことじゃないんですけどね」



なんだ。


なんかあったかと思った。



「そうなの?なんかあったかと思った」



「いや、何にもないですよ。好きな人に会いに行くのに理由が必要ですか?」



あたしを真っ直ぐな目で見てくる三田村君。



あたしはその目から目をそらした。



その時、



パシッ



あたしは知らない人にいきなり頬を叩かれた。




なっ、何?



あたしは頬に手を当てた。


まだ頬がジンジンする。




「いきなり、何かな?」



「あんた!佐々木先輩と三田村君に色目使ってんじゃないわよ!」