「あっ、杉浦じゃん」



佐々木先輩はケロッとした顔で言った。



「何やってんの?」



そう言ってあたしに気付いたのか杉浦と呼ばれた先輩があたしを仰視してきた。



「もしかして、彼女?」



そう言ってあたしの方を向いた。



「えっ、違います」



あたしは佐々木先輩が答える前に答えた。



「えっ?違うの?」



「ちげーよ」



「なんだよー。あの彼女を作らない佐々木がやっと彼女が出来たと思ったのに」



なんだぁ。と言いながら先輩は行ってしまった。