――コホッ、コホッ、コホッ……。 わざとらしい咳払いの音。 それに続く……。 「いい加減にしてくれないか。 そのラブシーンは、いったい、いつまで続くんだ?」 木に寄りかかり、あたし達から視線をはずした玲央くんの冷たい声。 「……っ」 そう……そういえば!! 玲央くんも、五十嵐くんと一緒に……。 あたしを捜しに来てくれたんだった!!