みんなから離れたところ……。 木に寄りかかった玲央くんが、目をつむった状態で口を開く。 「なぜだろうな? 煌からいつも離れない楓が、今日に限って、煌と一緒に行動しなかったのは」 それに対して、誰も口を開かない。 「おまけに……。 授業のときでさえ、プールには近づこうとしないキミが。 今日に限っては、プールを捜したいと、異常な執着を見せた。 そんな楓は、明らかにおかしい」 目をつむったまま……玲央くんは、淡々と話し続ける。