優花は涙を急いで手でぬぐった。

「涙もろいなんだね!」

「ワハハ。」

みんなが初めて優花に、普通の態度で話かけてくれた。

この時、優花はクラスのみんなと打ち解けた気がした。


-休み時間-

優花は外に出て桜の場所へと走った。

「穂乃香、琳!」

優花は桜の木の下にいる2人に思いっきり手をふった。

優花にとって休み時間は唯一、友達と話せる、とっておきの時間だ。

「よかったら今日、私ん家で遊ばない?」

穂乃香が言った。

「それ、いいねー!何時から遊ぶ?」

琳は急にテンションを上げ言った。

「じゃあ、3時ぐらいに!穂乃香ん家知らないから、学校で待ち合わせしてから行こう!」

優花が言った。

「OK!!」

2人がタイミングよく言った。

優花にとって友達と遊ぶなんて事は相当、久しぶりの話だ。


-授業中-


優花は早く授業が終わらないかとうずうずしていた。

「授業早く終わってくれ~!」

「急にどうしたの?」

優希が優花に話しかけた。

「え…?」

優花はつい心の声を口にしてしまっていた。

「ご、ごめん~!」

優花は顔を真っ赤にして言った。

優希はそんな優花を見てフと笑った。

「も、もう!笑わないでよ~!」

優希と話していたおかげで授業が少し早く終わった気がした。

「キーンコーンカーンコーン。」

授業終わりのチャイムがなった。


「もう!優希ったら…!あんな風に笑うなんて…!」

「でも、おかげで授業、そんな退屈じゃなかったなぁ…。」

優花は家に着くまで優希のことをずっと考えていた。


「ただいまー。」

やっと家に着いた。

「早く学校行かなきゃ!穂乃香達と遊ぶの、めっちゃ楽しみ~!」

優花はワクワクしながら急いで準備して学校へと向かった。


「お待たせ~!待った?」

優花が言った。

「ううん!私達も今、来たところ!」

穂乃香が言った。

「じゃあ、早速!穂乃香ん家へGo~!」

琳が楽しそうに言った。


-10分後-


「着いたぁ~!」

「早く、中入ろ!」


「おじゃましま~す。」

久しぶりの遊びに優花はワクワクしていた。

「何する~?

「やっぱクラスの事とか…恋バナとか!?」

琳が1人はしゃぎながら言った。

「いいよ~。」

「じゃあ、まずは優花からヨロシク!」

穂乃香がニヤニヤしながら言った。