中学の入学式…3人が出会ったのはあの場所でした…。



「やーっと中学生だ!新しい友達できるかな…。」

優花は思った。

優花は明るくて、とても素直な性格。
しかし、少し人見知りなところもあった。

なので不安な気持ちでたまらなかったのだ。

「キーンコーンカーンコーン。」

チャイムがなった。

優花は席につくと一息ついた。

「ふぅ…」

ふと優花が隣の席を見ると少し格好いい男子だった。

「ラッキー!」

優花は思った。

「仲良くなれるかな…?」

少し人見知りな優花だが勇気を振り絞って、その男子に声をかけた。

「名前…何?」

と、その男子は、

「え?俺は…香川優希。」

そう答えた。

「優希くんかぁ~!いい名前だね!」

優花は言った。

「どーも。」

優希は少し照れくさそうに、でも少し嬉しそうに微笑みながら言った。

優花は急に胸がキューっと苦しくなって暑くなってきた。

「優希…か。私と少し名前似てる~!優希の優と優花の優…運命だわぁ~。」

女子はちょっとしたことでも運命を感じてしまうものだ。

「キーンコーンカーンコーン。」

学校終わりのチャイムがなった。

「あぁ…どうしよう…。優希くんには声かけられたけど、女子には声かけられなかったな…。」

優花は早めに友達を作らなければ自分はおいてかれてしまうと考えていた。


-次の日-


優花は見事においてかれてしまった。

みんなグループ化してしまい、もう後戻りの出来ない状況になってしまった。

「もう、みんな友達つくったの!?」

「どうしよう…。これからずっと1人…?」


優花はトボトボと歩きながら休み時間、外に出た。

「あ、桜。キレイに満開してる…。」

友達が出来ずおいてかれてしまった優花は桜を見ながら涙が溢れてしまった。

「あぁ、なんで昨日のうちに女子に声かけられなかったんだろう。時間なんてたくさんあったのに…。」

後悔と悔しさで胸がいっぱいになった。

ささいな事でも、後から考えると、とても重要な事だ。


「ねぇ、どうしたの?」

「…えっ?」

1人の女の子が話しかけてきた。

「えっと…友達つくり損ねて、もうダメだぁ…って……。」

優花は言った。

「そうだったんだ…実はね私も友達つくり損ねて、ここに来たんだ。」

女の子は言った。