ガラガラ...
「こんにちはぁ」
「あぁ、飛鳥さんこんにちはぁ」
今日もまた塾です
塾長さんのほんわかした声が
ウチを塾のモードに切り替えてまう
「先生こんにちはぁ」
ウチは久米先生に駆け寄ってった
なんやウチは犬っころか!!
って自分で思たけど気づいたらこうなっててん
「ちわっ」
相変わらず体育系でテキトーな挨拶すんねんなぁ、
ウチはストンッて椅子に座っていつもの様に
クルックルクルックル椅子を回す
ガッ!!
「どぅわっ!!」
気づいたら椅子止められてたわ
「椅子回すなや」
呆れた顔で先生が立ってたわ
しゃーないやん回したなるねん
「この椅子はウチに回されるために生まれてきたんやで!!」
「アホか」
こうやっていっつも授業が始まんねん
これがめっちゃ楽しいねん
小学校の頃男子とバカやってた事思い出すねん
「はぁぁぁぁぁ...もう出来ひん...」
そんで、始まって30分もせずに
ウチが脱力すんねん...
「何言ってんねん」
「だってなぁ、この問題分からんねん!!」
「自分で考えろ!!!」
先生、分からんもんは分からんのや
今更やけど、ウチ数学80点は無理やで
「はぁぁぁぁ...ダルッ!!ほら、頑張れや」
ポンポンッ...
「!?」
気づいた時には
先生の手が、ウチの頭に乗っかっててん
「ちょっ、先生!!髪グシャグシャになるやん!!」
「はいはい」
先生はそう言ってどっか行ってもーた
...って
うっわぁぁぁぁ!!!
何で?何で?
なんでウチ、赤くなってんの?
顔熱いねんけど??
まさか...まさか...
ウチ、先生のこと...好き??
な訳ないないわ~
ありえへんありえへん
ウチはなんかよー解らんモヤモヤを
ぜんっぜん解らへん問題にぶつけた
『今はそんな事より、期末テストやんなぁ、勉強、勉強...』

